民事訴訟の通常の流れはどのようになっていますか。
原告が訴状を提出すると、被告に送達されて、第1回口頭弁論期日が指定されます。被告はその期日に出席するように呼び出されます。また、被告には答弁書を出すようにと裁判所から指示があり、答弁書には訴状の請求を認めるかどうかなど認否と反論が記載されます。被告が第1回期日前に答弁書を提出すると、第1回期日に被告が欠席しても答弁書の内容を陳述したとして扱われます(擬制陳述)。この後の流れは事件の内容や被告の争い方によりますが、通常は第2回以降の期日が指定されて、審理が続行していきます。
口頭弁論は裁判所の法廷で、誰でも傍聴できる形(公開)で行われます。これに対し、非公開の弁論準備という手続もあり、第2回以降の期日はこの手続に付されることも多くあります。多くの裁判所では、だいたい1ヶ月に1度のペースで期日を指定しています。
原告と被告は、原則として、審理が続行しているうちは新たな主張や証拠を提出でき、相手の出方に応じて主張や証拠を補充していきます。裁判所はどのように審理を進行させるかについて、双方の意見を聞きながら、必要に応じて書面の提出期限を定めるなど指揮をします。また、裁判所は状況を見て、和解の説得を試みることもあります。原告と被告が納得したら、和解が成立し、裁判所が和解内容を調書に残します。この和解調書は、確定判決と同様、債務名義としての効力があります。
和解が不可能な事案であれば、双方の主張や証拠が出尽くしたと思われるところまで審理を進め、判決をします。